ブリリアントタイムvol.363◆父の時計◆ウオッチコレ
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商品説明
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ Watch-Colle ブリリアントタイム 2018年9月28日 vol.363 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 時計好き、Watch-Colle好きな皆さん、こんにちは！Harukaです。 桑田佳祐さんが監督を務めた『稲村ジェーン』という映画をご存知でしょうか？ もう30年近く前の映画で、主題歌が、サザンオールスターズの『真夏の果実』でした。 実は、私も映画の内容はほとんど覚えていないのですが、 なぜだか、ラストシーンでヒロインがつぶやく一言がとても印象に残っていて、 夏が終わる時期になる度、繰り返し思い出します。 「暑かったけど、短かったよね、夏」 このセリフ、いろいろあった夏の終わりの気分を完璧に言い表していると思いませんか？ 私にとって、いろいろなことがあった今年の夏、 いろいろあり過ぎて短かかったとは思えませんが、 過ぎ去ろうとする9月を前に、やっぱりこのセリフを思い出しています。 それでは今日も、ウオッチコレ新着情報からどぞ♪ ◆ブリリアントタイムでは、あなたからのメッセージを心よりお待ちしております。 ⇒ webmaster@watch-colle.com ◆時計好きなあなたのためのウオッチコレFacebookはこちらです。 https://www.facebook.com/watchcolle ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ もくじ （１）ウオッチコレ新着情報 （２）父の時計 （３）諸行無常 （４）それでも ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ （１）ウオッチコレ新着情報 エポス エモーション 3347 スケルトン 手巻 OH済 USED http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005994/ キングセイコー クロノメーター 5626-7170 自動巻 OH済 昭和48年製 http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005995/ オメガ コンステレーション 168.004 クロスライン Cal.561 自動巻 OH済 1967年製 Omega http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005993/ ユニバーサルジュネーブ ホワイトシャドウ Ref.866101/02 Cal.1-66 自動巻 OH済 1967年頃 http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005989/ オメガ コンステレーション 168.0056 Cal.1011 自動巻 OH済 1972年製 Omega http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005990/ セイコー 150mダイバーズ オレンジ文字盤 6458-600A ボーイズ クオーツ 1981年製 Seiko http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005988/ タグホイヤー リンク WJ1111.BA0570 クオーツ 2010年 USED TAG Heuer http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005987/ グランドセイコー SBGT005 9F83-9A30 クオーツ 2000年頃 USED Seiko http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005985/ シチズン センターセコンド Cマーク 14KGF（金張り） Cal.3ADJ 17石 手巻 OH済 1950年代 Citizen http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005984/ キングセイコー 5625-7070 ワンピースケース 自動巻 OH済 昭和45年製 Seiko http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005983/ ブルガリブルガリ 33mm BB33SL GMT 自動巻 USED http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005982/ セイコー 懐中時計 ペンダントウォッチ レディース 11-0880 17石手巻 昭和53年製 http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005981/ ティソ スタイリスト 414301 Cal.2141 手巻 OH済 1970年代 TISSOT http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005979/ セイコー マチックR 8306-9000 自動巻 OH済 昭和41年製 Seiko http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005978/ シチズン ホーマー 国鉄時計 金局 21石 手巻 OH済 昭和52年製 Citizen http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005975/ 【希少】グランドセイコー 2ndモデル 43999 ライオンメダリオン 手巻 OH済 昭和40年製 Seiko http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005974/ ウォルサム ヴァイカウント 2824 2724 Cal.HT170 自動巻 OH済 1960年代 Waltham http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005968/ IWC Ref.1827 ブルー文字盤 Cal.8541B 自動巻 OH済 1971年製 http://www.watch-colle.com/shopdetail/000000005972/ ◆◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ （２）父の時計 父にその時計をプレゼントしたのは、3年前のクリスマス。 ちょうど、父が、認知症と診断された年の暮れでした。 当時の父は、それまで使っていた数字のない腕時計では時間がわかりづらくなり、 革のベルトが自分でつけづらくもなっていました。 それでも、その時はまだ、父の見た目はどこも悪いところのない、 健康で優しそうなお爺ちゃんでした。 その頃私は偶然にも、老人福祉施設関連のベンチャービジネスを立ち上げた 起業家さんのお手伝いをしていて、認知症の施設利用者さんともお会いしていました。 その頃お会いした認知症の方々は、忘れてしまったことやできないことはたくさんあるものの、 身だしなみも綺麗で、会話もそれなりにできていました。 だから、父が認知症の診断を受け、病気の説明を聞いても、 ショックはそこまで大きくありませんでした。 実際、一緒に暮らしているわけではなかった父は、 私が遊びに行けば発症まえと変わらない様子で迎えてくれましたから、 記憶違いやちょっとした言動のおかしさも、それほど問題とは思えなかったのです。 むしろ、父の愛嬌さえ感じさせる行動に、素直に笑ってしまったくらいでした。 例えば、ある日、いつものように実家に行くと、 父が帽子を2つ重ねてかぶって、ニコニコとしていました。 その様子が面白くて、私は笑ってしまいましたが、 母は、帽子は1つだけかぶる物、という常識がわからなくなった父に、 悲しみといら立ちを感じて、今にも泣きそうになっていました。 またある日、父が私に、「お前も飲むか？」と言いながら、 テーブルに置いてあった帽子にお茶を注ごうとしました。 その所作と間合いが絶妙だったので、私は芸人さんの上手なボケでも見たように 思わず吹き出してしまいながら、「お父さん、それは帽子」とツッコミました。 ところが、母の顔は真剣で、唇はわなわなと震えていました。 自分も体を悪くしていて、ずっと父に頼ってきた母にとって、 父の病気は受け入れがたいものだったのでしょう。 それから、父の症状は少しずつ進んで行きましたが、 その都度、お医者さまや、ケアマネージャーさん、 ヘルパーさんや、デイサービスやショートステイのスタッフの方々に頼りながら、 それなりに楽しくやっていました。 気候が良い季節には、近場に日帰りで遊びに行き、 娘の夏休みやお正月には、家族みんなで旅行にも行きました。 認知症専門の偉い先生によれば、今はまだ認知症そのものを治すお薬はなく、 進行を抑える（可能性のある）薬があるだけだそう。 父ももちろん、それを飲んではいますが、実際のところ認知症状に一番効果があるのは、 毎日心配事なく、面白おかしく過ごすことなのだそう。 妻や孫や私たち娘夫婦と一緒に旅行することは、 父にとっても楽しいことだったのでしょう。 旅行中はいつも、普段よりずっと症状が軽く、 たまにしか会わない娘など「爺ちゃん前とそんなに変わらないね」と言うほどでした。 でも、先日、急に体調を崩して救急搬送され、その後、体にいくつかの問題も見つかって、 それを機に、認知症状が一気に進んでしまいました。 突然のことで、ちょっと信じがたいのですが、 座り方を忘れ、立ち方を忘れ、食べ物の飲み込み方まで忘れてしまったというのです。 私たちが普段特に考えることもなく普通にやっていることも、 いざ、どうやるのか？と考えてみると、確かに難しいのかもしれません。 普段はいちいち考えないで自然にやっていることは、たくさんあるのだと気づきました。 それにしても、座り方や立ち方を忘れるのはまだ良いとして、 飲み込み方を忘れてしまっては、物が食べられなくなります。 物が食べられなくなったらいったいどうなるのですか？ とお医者様に質問すると、 胃に直接チューブで栄養を送り込む、「胃ろう」という処置になるのだそう。 このことは、認知症の診断を受けた時よりずっとショックでした。 他に何か方法はないのですか？ と食い下がると、 人数は非常に少ないものの、嚥下訓練（飲み込み方を教える訓練） の専門家もいるそうで、根気よくリハビリすれば飲み込む能力を取り戻せると教えてくれました。 幸い父は、ずっと忘れているわけではなく、忘れたり思い出したりするようで、 お茶さえ飲めないこともあるけれど、普通に食べられることもあるので、 まだ、元通り思い出せる可能性がありそうです。 そんなこんなで、一気に様々な事を（私の名前も！）忘れてしまった父ですが、 あの、腕時計のことだけはちゃんと覚えていて、腕についていないと探します。 富山の田舎の裕福な家を出て、単身都会に出てきてからずっと、 いろんな仕事をしてがんばってきた父にとって、 正しい時間を確認する時計は、生活に欠かせないものだったに違いありません。 そういえば、元気な頃の父と母は、時間にとても厳しくて、 私が遊びに行くと約束した時間に数分でも遅れると、機嫌を悪くしたものでした。 今の父は、朝と夜の区別さえ難しくなってしまいましたが、 「自動的に正しい時間になるんだよ！」と私がプレゼントした電波時計を 今日もちゃんと左腕に着けています。 ◆◆◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ （３）諸行無常 二世帯同居をしている義母は、とても頭の切れる女性で、 どんな仕事に就いても、周りからその優秀さを称えられていました。 私が結婚を決めた頃に就いていた、全国展開する企業の営業職では、 全国の営業マンの中でも5本の指に入る成績で、何度も表彰されていました。 そんな切れる義母ですから、嫁としてあまりデキの良くない私には 言いたいこともたくさんあったと思うのですが、 私の生活にも、娘の育て方にも決して口出しをせず、 じっと見守ってくれていました。 もちろん、義母とは考え方の違うことも多々ありましたが、 ドラブルになることがなかったのも、義母が私の生活を尊重してくれていたからだと思います。 同居して20年以上、お互い適当な距離を保ち、良い感じでやって来られた義母でした。 ところが…… この夏、義母が自宅で意識を失い、救急搬送されて2か月入院し、 先日、足が不自由な状態で退院してきました。 入院当初は不明瞭だった記憶は完全に回復し、 頭はほぼ元通りのしっかりした状態です。 でも、義母の足は、以前のようには動きません。 そのせいで、義母の生活は一変してしまいました。 つい2か月前までは、何でも全部自分でやって、 孫の面倒まで見ていたというのに、 ある日、気づいたら病院のベッドの上で、 ようやく戻った我が家でも、何一つ自由にはできないのです。 もちろん、同居する私や夫がサポートしますが、 やはり、私たちだけではサポートしきれません。 義母をサポートしてくれる様々な人達の助けを借りるべく 何度もミーティングを重ね、何枚も書類を書き、 何とか、生活の態勢が整いました。 けれど、一番大切なもの、つまり、義母の気持ちはまだ置き去りです。 というより、皆、今なんとか義母の生活をやりくりするために、 そこに目を向けることを後回しにせざるを得ませんでした。 皆、精一杯義母のためを考えているのですが、もし、自分が義母の立場だったらと考えると……。 幸い、とても良いケアマネージャーさんが介護計画を担当してくださることになり、 これからは、もう少し義母の気持ちにも寄り添っていけると思います。 父も、義母も、この秋からは、夏までとは全く違った生活になりそうです。 もちろん、私や家族にも、去年とは違う秋がやってきます。 昔何年かお手伝いした尊敬する社長が、よく「諸行無常」と言っていましたが、 本当に、この世の中は諸行無常。 だからこそ、今を楽しみ、今を大切に過ごしたい！と心から思う今日この頃です。 ◆◆◆◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ （４）それでも 今日は立て続けにちょっと重たい話ををしてしまったので、 少し引いている方もいらっしゃるでしょうか？ もしかしたら、ショートストーリーだと思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。 私も、この現実が、いつもの創作だったらいいのにと感じていますし、 現実って本当にドラマチック！と思わずにはいられません。 けれど、神さまって、（本当にいるのだとしたら）上手いことやるわね！とも思うのが、 この夏は困った出来事と同じくらい、楽しい出来事や、喜ばしい出来事も多かったこと。 前々回ご報告した藤原竜也くんとのあれこれもその１つ。^ ^ 他にも、これまでにないくらい条件が良くて面白いお仕事をいただけたたり、 これからも長いお付き合いになりそうな方との出会いがあったり、 割と好きに食べているのに、なかなか落とせなかった体重がするすると落ちて行ったりしています。^ ^ それに、実家と嫁ぎ先でダブル介護が始まり、 介護度のトータルが6！という なかなかドラマチックな状況を、 どこかで面白がっている自分もいます。 この状況で感じる気持ちは、これからの創作に活かせるかも？ だとか。 薄情で冷たいオンナだと思われそうですが、 もともと長くネガティブな気持ちでいることが苦手です。 大切なウオッチコレメルマガで、こんなブリリアントじゃない話題は如何なものか？ と迷わなかったわけではありません。 でも、創刊から15年の間ずっと、 その時々で私の心を捉えているあれこれを綴ってきたメルマガですから、 私にとって今1番気になっているこの話題も書く事にしました。 時計屋さんのメルマガだというのに、 こんなにも個人的なことを好き放題書かせてくださるウオッチコレ店長と、 それを読んでくださっている読者の皆さまに心から感謝します！ 介護スタッフの方とも接する機会が増えて、 家族でも根気が続かないくらい大変な父の介護を 笑顔でこなして、 お願いしている以上の仕事を積極的にしてくださる 頼れる介護スタッフの方がたくさんいることも知りました。 大変な状況も、悪いことばかりではありませんね。^ ^ そんなこんなで忙しい秋ですが、この秋を乗り切ったら、 たくさんの新しい出会いからも学んで、 精神的に一回り成長した女性になれるかな？ なんて期待しています。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 最後まで読んでくださって、ありがとうございました！ 今日はすっかり打ち明け話になってしまいましたが、 次回からはまた、うんとブリリアントな話題をお届けしますね！ ◆ブリリアントタイムでは、あなたからのメッセージを心よりお待ちしております。 ⇒ webmaster@watch-colle.com ※メッセージは、メール内でご紹介させていただく場合がございます。 ご紹介を希望されない方は、その旨お知らせくださいね。 次回配信は、2018年10月14日の予定です。
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