1973年製のシーマスター クロノメーター『Ref.168.0061』です。
Ref.168.0061は1973年から製造されたモデルです。
1972年まで製造された前世代モデル『Ref.168.024(168.0024)』のデザインを継承しており、針のデザインは”万年筆の剣先のようなドルフィン針”から”鉛筆のような形状のペンシル針”に変わりました。
同時期のコンステレーションRef.168.0056と比べて、ラグや側面周りが流麗なケースデザインで、半世紀近く経った今でもモダンな印象です。
文字盤は放射仕上げで、上品で洗練されたデザインに仕上がっています。
文字盤12時側には、スイス公認クロノメーター検査協会(C.O.S.C.)によるクロノメーター認定の証『CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIED』の表記があります。
リューズ表面に『Ω』マークの刻印、裏蓋には『シーホース』ロゴと『Ω』マークの刻印入りです。
風防は新品純正に交換済みで、中央には『Ω』の透かしマーク入りです。
ムーブメントは『Cal.1011』を搭載しています。
クロノメーター認定を受けた5姿勢調整の高級ムーブメントで、高級機の『コンステレーション』と『シーマスター クロノメーター』にのみ採用されています。
前世代モデルに搭載された『Cal.564』と比べて、振動数が1万9800振動から2万8800振動に引き上げられたハイビート仕様。
厚みが5mmから4.25mmまで薄型化に成功したムーブメントです。
ハック機能(秒針停止機能)が追加され実用性が向上しています。
操作方法(Cal.1011)
リューズの引き方: 裏面からケースとリューズの間に爪を差し込んで、優しく引き出す
1段引き→2段引きはテコのように動かします。
リューズを強く引くと抜けるおそれがあります。優しく引き出してください。
リューズ曲がりを防止するために、腕から時計を外して操作してください。
優しく操作することで、リューズへの負担を軽減できます。
手巻き: リューズ通常位置で、上方向回転
時刻合わせ: リューズ2段引きで、下方向回転
2段引きの状態で、秒針が止まります
日付早送り:リューズ1段引きで、下方向回転
時計が『21時〜翌2時』を指している時に早送り操作を行うと故障します。
早送りを行う場合は時刻を6時あたりに合わせてから行うことをオススメします。
『Cal.564』の日付早送り方法は、”リューズを2段引くと1日早送りする”独特の操作性でした。
『Cal.1011』では、現行モデルと同じような操作方法に変わり、使いやすくなりました。
状態
こちらは当店でオーバーホールと外装仕上げ済みです。
風防は新品純正に交換済みで綺麗な状態です。
ブレスレット純正で十分な長さがあり、腕回り最長190mmまで対応できます。
ケースに小傷がありますが、製造年からすると綺麗な状態です。
古い年代のため非防水です
雨の日、暑い日の着用を避けてご使用ください。
衝撃と磁気もご注意ください。