1972年のドイツ ミュンヘンオリンピック記念のロンジン アドミラル HFです。
こちらの個体はオリンピック記念で発売され、裏蓋にはオリンピック記念の刻印とミュンヘンオリンピックのロゴが入っています。
アドミラル HFは、高振動ムーブメントを搭載したモデルです。
HFはHighfrequency = 高振動を意味する略称です。
ムーブメントはCal.6952で、振動数が28800振動/時、手巻き機能、日付早送り機能、ゼロ位置でのハック機能を備えています。
Cal.6952はハック機能に特徴があり、リューズ2段引きすると秒針がゼロ位置に達するまで動き続け、その後停止します。
リューズを元の位置に押し込むと、再び動き出します。
時報に合わせて秒のセットをするのに便利な機能になっています。
発売当時、時報で秒を合わす習慣があり、このようなメカニズムが考案されたのは興味深いです。
文字盤はシルバー系で、控えめな光沢があります。
秒針は黒色で、時針・分針も黒塗料と夜光付きで視認性が良いです。
ケースはステンレス製で、裏蓋はスクリューバック仕様です。
リューズには『LONGINES』と『翼のある砂時計』ロゴ入りです。
薄型手巻きで整ったデザインで、縦幅が40.6mmあるため腕に付けても見栄えがするモデルです。
キャリバー6952の操作方法
リューズの引き方: ケースとリューズの間に爪を差し込んで、優しく引き出す
リューズを強く引くと抜けるおそれがあります。優しく引き出してください。
リューズ曲がりを防止するために、腕から時計を外して操作してください。
優しく操作することで、リューズへの負担を軽減できます。
手巻き: リューズ通常位置で、上方向回転
時刻合わせ: リューズ2段引きで、下方向回転
リューズ2段引きの状態で秒針がゼロ位置に達すると、秒針が止まります
日付早送り: リューズ1段引きで、上方向回転
時計が『21時〜翌2時』を指している時に早送り操作を行うと故障します。
早送りを行う場合は時刻を6時あたりに合わせてから行うことをオススメします。
状態
こちらは当店でオーバーホールと外装仕上げ済みです。
ベルトはディモデル製の新品に交換済みで、気持ちよくご使用いただけます。
文字盤は小さい汚れがありますが、ほとんど目立ちません。
ケースと風防は磨き済みで目立つような傷がなく、製造年からすると綺麗な状態です。
古い年代のため、非防水です。
雨の日、暑い日の着用を避けてご使用ください。
衝撃と磁気もご注意ください。