1921年に設立されたアメリカンブランド、ベンラスの1960年代の自動巻き腕時計です。
 

ベンラスは、設立当初からムーブメントをスイスから輸入、アメリカで組立て販売した時計メーカーです。
第二次世界大戦では、軍用時計の政府御用達メーカーとなり名を上げました。
 

戦後の機械式腕時計の需要拡大で、アメリカの各時計メーカーがムーブメント調達に苦心したなか、ベンラスは設立当初からスイスとのコネクションを築いていたことで需要を取り込み急成長を遂げました。

こちらの個体は、全盛期のスイス製ムーブメントを搭載。
裏蓋一体型のワンピースケースを採用して防水性（当時性能）を高めたモデルです。

文字盤は全体が程よく焼け、シャンパンゴールドの色合いになっています。

縦方向のヘアライン仕上げで、光の当たる角度によって陰影が出て表情が変わります。

アップライトのバーインデックスは、左側が黒塗り、右側が銀色で筋目入りで、凝った造りになっています。
12時側には『BENRUS』、『★★★』マーク、6時側には『SELFWINDING』が配されています。

長針短針は先端が二股になった珍しい形状です。

リューズは純正で、立体的な三ツ星が配されています。

搭載しているムーブメントはETAのCal.2452で、手巻き、日付表示付きです。

日付は、21時から24時を往復することで一日ずつ日付送りができます。
 

操作方法

リューズの引き方：　ケースとリューズの間に爪を押し込み、テコのように動かす

リューズを引く際は、表側と裏側からリューズとケースの間に爪を押し込むようにすると引きやすいです
腕から時計を外して、操作してください
優しく操作することでリューズへの負担を軽減でき、リューズ抜けを防止できます

手巻き：　リューズ通常位置で、上方向回転

時刻合わせ：　リューズを引いて、リューズ下方向に回転

秒針は止まりません

日付早送り：　リューズを引いて、時刻合わせで『20時30分～24時20分』を往復

１）夜の12時（24時）まで針を動かしてください。
　　日付が変わりはじめた場合は夜の12時です。変わらない場合は昼の12時です。

２）24時20分まで針を動かして日付が変わったことを確認いただいたら、20時30分まで針を戻してください。
　　翌日のカレンダーを表示する準備がされます。

３）24時20分まで針を進めてください。
　　日付が1日進んだことを確認してください。

１）～３）の繰り返しで、日付を1日づつ早送りできます。
ムーブメントへの負担を軽減するために、ゆっくり操作を行ってください。

状態

こちらは当店でオーバーホールと外装仕上げ済みです。
 

ベルトはディモデル製の新品に交換済みでで、気持ちよくご使用いただけます。

ワンピースケースの為、リューズを強く引くと抜けます。
リューズを引き出す操作は、裏面からケースとリューズの間に爪を押し込むようにすると操作しやすいです。（テコのように動かす）
 

古い年代のため、非防水です。
雨の日、暑い日の着用を避けてご使用ください。